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あーそぼっ!
ジリジリと陽が俺の白い毛を焼きながら、樂左(らくさ)は大声で獣を呼び寄せる。


『あーそぼっ』


「なあ・・・樂左・・・」
「なんじゃあゼラース!細かい事を気にしてたら楽しいモンも楽しくなくなるぜよ!」

樂左は意気揚々と遊ぶ準備を始めている。
セタリアはどうするんだセタリアは・・・まあ、樂左に細かいことを要求しても無駄だということくらいは理解できるほどに俺たちは仲良くなった。
樂左、狛夜(はくや)、雪華(せつか)、ランバート。そして俺。

「ほいじゃ、なぁにして遊ぶかのぅ!」
「私はいいです」
「ボクはやってもいいよ、何するですか?」
「乗り気なのか、珍しいな」
「ゼラースは余計なこと言わないでください」
「何でもいい」
「ランバートは相変わらず喋らないですね」
「うるさい」

じゃあおにごっこー、と誰かが発する。
定番だな、と思いつつまあいいかなという声も上がる。ていうかこのメンバーの鬼ごっこって・・・怖っ

「・・・結局私もやるんですね」
「人数は多い方がたのしいぜよ!」

じゃんけん、ぽい。
樂左が鬼になった!
わー逃げろ逃げろと、蜘蛛の子を散らしたようにてんでバラバラな方向に逃げる。

「私は逃げませんよ!」

雪華が樂左の前に陣取る、そして見切ってたかのように樂左は突進する。

「とう!」

雪華は得意の武器の絡繰人形を使って攻撃をしかける。
おいおいコレもう鬼ごっこじゃねーよ!

「上等!」
「ボクも参戦するですよ!」
「・・・俺もやるぞ」

ちょ、みんな乗り気なのは何故ですか・・・

『ゼラースは!?』

「・・・ハモるなって・・・。やってやろーじゃねぇか」

カァン、キィンと飛び交う金属音。
同じように飛び交うかけ声。


とぉっ!
やぁっっ!

・・・・・・コレ、いつまで続くんだろう・・・

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リク小説第5話!
なんか、ランバートくんが全然出てこなくて申し訳ない・・・です。
その分はまた今度イラストで!><
にしてもコメディ(ギャグ)話書いてて楽しかったですw
リクありがとうございました!
# by yorukemo | 2010-07-25 20:11 | 小説もどき/ととけも
山羊も歩けば友達にあたる
知らぬ間にこんなところへ来てしまった。

ちょっと散歩しようかとキャンプテントから出てきて早30分。
辺りには山の匂いと、ひたすら緑、緑、緑。

「・・・道を間違ったかな」


『山羊も歩けば友達にあたる』


一応ケモノ道なるものはあるらしく、その道を来た順番でてくてく戻り歩いている。
手入れしているとはとても言い難い森、木々の隙間から入ってくる太陽の光だけが頼りだ。
こんなとこまで散歩するはめになるとは、とゼラースは思った。

「どうしましたか?こんなところで」
「ん。ちょっと散歩に・・・ってアンタは?」
「翠といいます。私も散歩がてら。」
「ゼラース。よければこの辺り詳しいみたいだし、案内頼んでいいか?すいきち」

・・・初対面ですいきちなどとあだ名を付けられたのは正直びっくりしたような顔だ。
俺はこんな性分なんだから、まあしょうがない、かな。
この顔と牙で怖がるやつらとも友達になりたいのにな、と場違いな考えを持ちつつ、翠の返答を待つ。

「・・・ええと、俺もよくここに来るので、俺でよければ。」
「かまわない。」・・・ここから外に出れるんならば。

~・・・~

「ここに良く来るってことは、やっぱりハイキングとか好きなのか?」
「いや、俺は自然が好きだから。森とか山とか」
「・・・こんな荒れ放題な山もか?」
「もちろん、俺が行く場所の中では来る回数は少ないけれど、一応ここも山だし」
「ふーん、じゃあ自然には詳しい方?」
「んー、自然というよりは薬草かな、詳しいよ。」


俺とすいきちは一緒に歩いてる間、いつのまにか友達とかその類のものになっていた。
やっぱり、遠慮して話さないよりか話した方が楽しいと思うんだ、もちろん自分も。

「あ、ここを真っ直ぐ行けば出口だ。」
「そうか、案内サンキューな。」


「・・・あのさ」
「ん?」
「これからもトモダチ、でいてもらえるか」
「まぁ、いいんじゃないの?」


犬も歩けば棒に当たる。
山羊(俺)も歩けば、友達に当たる、かな

すいきちがすっかり定着してしまった翠は、俺に向かって軽く手を振った。
友達って、やっぱりいいもんだよな。


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リク小説第4話!
自然が好きだなんてそんな可愛い・・・!
初対面なのに勝手にすいきちとかあだ名作っちゃってすいませんスライディング土下座。
またゼラースと仲良くしてやってくださいな。
リクありがとうございました!
# by yorukemo | 2010-07-14 12:35 | 小説もどき/ととけも
戦闘の件について
ゼラース

遠くで俺を呼ぶ声が聞こえる。

ゼラース

ゼラース
ゼラース
ゼラース


『戦闘の件について』


キャンプ用のテントの中、がばっと目を覚まして、夢だったということを再確認する。
息は荒く、冷や汗までかいていた。
外ではもう既に日が昇り、ジリジリと皆の肌を焦がす。

「・・・過去は嫌いだ」
「・・・奇遇やん。アタシも。」

うわっ、と声を出してみたところ、
自分がもうそろそろ誰に対しても素の自分を出し始められて、いきなり知らない人に声を掛けられる事にも慣れてきた事に気付いた。

「なあなあ、そんな辛気くさい事言ってへんでバトルせぇへん?」

・・・バトルは・・・嫌いではない。必要性があればやる。
でも闘ってる時の記憶はなくて、頭が真っ白で、相手をバラバラに壊してしまう、よう、に。
だから俺は武器を封印していった。
またいつか、あの子が追い求めていたセタリアを手に入れて、あの子の元へ還るまで、は
でも、今ちょっとだけ、なら。

「・・・いいぜ、やろう。名前は?俺はゼラース」
「アタシ杞憂!きゆちゃんって呼んでぇな!」

俺は武器を手に取り、構えた。
先にどちらが仕掛けるか。
静寂の中、俺はとんっ、と軽く踏み込んだ。戦闘開始の合図だ。

キィイィン!

「・・・早い、」
「アタシをなめんなよっ!」

このデカイ図体では素早く動くことができない。杞憂(きゆちゃんだったか)の動きは森林に住み颯爽と駆けめぐるスマートな獣のようだ。
得意らしい炎の出る鎌を振り回して、杞憂は猛攻撃を仕掛けてくる。

カッ・・キィン!

つばぜり合いだ。筋力なら俺の方が上にある。
杞憂の鎌をガッと払って、二人はお互いの首もとに切っ先を当てる。

「・・・よくやるじゃないか」
「へへーん、じゃあこの勝負、引き分けってことで」

俺は肩先の毛が焦げて、左前腕に切り傷が出来ていた。
杞憂はといえば、肩で息をしつつ、あちこちに擦り傷があった。
まあ、今回の勝負は引き分けかもな。

「きゆ、ちゃん・・・」
「んっ?なあに、ゼラ!」

名前を呼んでもらえることがこんなに嬉しいことだったなんて、今まで俺は知らなかった。
今まではあの子以外ゼラース、なんて呼ばすことを許さなかったのに。
ははっ、と、笑みがこぼれる。

「と、呼んでもいいだろうか」
「もっちろん!宜しくゼラ!」



二人は固く拳をぶつけ合った。
たまにはこんな日常も悪くない、かな。

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リク小説第3話!
きゆちゃん書きやすい子ー!ノリのいいところが特にねvV
これからもバトル友達としてやっていけたらいいかなと思います。
リクありがとうございました!
# by yorukemo | 2010-07-11 12:12 | 小説もどき/ととけも
ただ、ただ。
「痛ってぇ・・・」
先ほど、ぼーっと歩いていたせいか近くの電柱に派手にアタマをぶつける。
風はもう夏の訪れを示していて、近くの民家の風鈴らしき音がなっていた。
涼しげだなぁ、と思うと頬を水滴が流れ落ちる。・・・赤?
「・・・血ぃ出てるし・・・」



『ただ、ただ。』



取りあえず血のでてる頭を放ってはいけないので、傷口を近くにあった水道で頭ごと洗う。

「痛ってぇ・・・いてててて!!」

思わず声が出そうになる、出てしまった。今この辺には人がいない。いつもの様に俺は声を抑えることができなくて、デカイ声を響き渡らせた。誰かに聞かれてないといいな、俺は声もなにもかもが悪である、とおもっているから。
この前会ったパティと風鈴花の事を思い出す、それだけで嬉しくなり、顔が自然に綻ぶ。

「どうかしましたか?」

突然の声に俺は飛び上がった。
声を抑える、なんてこと全然頭になくて、ただ頭が勝手に口を動かしていた。

「いっいや、その、声が出てたらすまん、頭が・・・」
「頭?ちょっと見せてください」

痛い、という前にその見た目医者らしき人が俺の額右端を調べ始める。
大した傷ではないと思うが、一応頭なので俺も心配だ。そんなことを思うと、ああ、自分を自分で見捨てればどんなにいいかと思う。心配なんて、こんな俺にされたくもない。俺には心配されるだけの価値はない・・・。

「大した怪我ではないようです。初めまして、私はDr.イドラ。イドラと呼んでくれれば幸いです」
「イ、ドラ・・・俺はゼラース・・・」

ええい、この際もう声も聞かれたし顔も見られてしまった仕方がない。
なのに、俺は上手く話せない。饒舌なんて夢のまた夢だ。
まあ、それで皆が寄ってこないのかもしれないけどな。口が達者な奴は人気者、と相場が決まっている。きっとこのイドラも人気なのだろう、と勝手に推測。

空気が乾いている。埃っぽくこそないがやけに喉が渇く。熱い、暑いじゃなくて熱い。焦げる。


「・・・俺に、近寄らない方がいい。」
「・・・なにか、悩みでも?」

イドラの目がチカッと光った気がした。
俺は会った時から混乱していて、もう何も考えられなかった。本能のままに動き、喋った。
それがどんなに相手を傷付けるか知らずに、俺は喋る。
黙ることによっても、相手を傷付けるか知らずに。

「なんでもないから、もう近寄らないでくれ。・・・俺なんかに、」
「・・・君は、見た目にコンプレックスを持っているだろう。どうだ、私の家でゆっくり話を聞いていかないか」

聞こえるのは風のざわめきと蝉の鳴き声、イドラのことば。
言っていることはわかってる。当たっている。ただ、信じられないだけで。
きっと俺は、人と関わるのが嫌いなのではなくて、ただただ、恐いだけなのだ。昔のように、独りだった昔のように。
ありったけの勇気をだして、

「・・・悩みなんて、ない」

思いっきり低い声で。俺はイドラを、突き放した。
心配される価値なんてない。

「そう、ですか。・・・私はあの住宅街にいます。気が向いたらいつでもお越しになって下さい」

ああ、この痛みをだれかと共有して、泣きわめけたら、すがりつけたら、どんなに楽になることか。
けど俺は突き放した。恐い、それだけの感情。
俺はイドラに背を向けて、歩き出した。



また今度会ったら、どうすればいいのだろうか?
彼の家に行けばいいのか?
『治す』なんてことは可能なのか?


・・・Dr.イドラ。不思議なやつだ。


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ぷはぁっ!イドラくんの感じを出せたかしら?
きっと見知らぬ人に声をかけられたのと、いきなり家へ誘われたのとで
ゼラースはぐちゃぐちゃに混乱した・・・と思います←
リク有難う御座いました!

# by yorukemo | 2010-07-10 12:49 | 小説もどき/ととけも
昼、灼熱地獄にて。

俺は今、きっと息をしていない。
空気を大きく吸い込んで、喉の奥で静止したまま。言葉と、息、が。

そして誰も俺に気付かない、この喧噪の中。俺の耳がひくひくと喘ぐように動く。
焦げそうな焼けそうな灼熱の光が肌を炙る。
それとは真逆な涼やかな風がほおをくすぐる。
誰か、こっちへこないか。


『昼、灼熱地獄の公園にて』


息を大きく吐く。・・・腹が減った、そんなことも自分には関係なしに脳が判断する。
この容姿、どこに行ったって怖がられる。
だから、どうせなら。俺は近くの公園に行き、ベンチで、店員が恐る恐るレジをしてくれた店の菓子パンを食す。どうにも、甘いものはベタつく。
同じベタつくにしてもアイスの方にすればよかったかな、なんて事も考える。


「・・・ううーん、お腹、減ったなぁ・・・」


目の前を横切った爽やかな子が呟いていた。
あ、あ、もう行ってしまう。せめてこの声で怖がられないように、その子に駆け寄り肩をたたく。
その子は振り返りざまに、


「・・・キミ、誰?」


と言い放った。
怖がらせてはいけない。俺は声を出さないまま、余っていた菓子パンをひとつ、渡してみる。容姿が涼しげでちょっとだけ羨ましいと思う。友達も沢山いるんだろうな、
俺は問答無用で、菓子パンをその子に手に持たせた。


「・・・くれるの?・・・ありがとう。キミ、名前は?」
「ゼラ・・・」


ゼラース、と言いかけて途中で止めた。こんな可愛い子に、恐い思いなぞさせたくない。


「ゼラ?・・・ふーん。ボク、風鈴花」


風鈴花と名乗った子は、早速菓子パンのビニールを破き口をもぐもぐさせている。食べるのが、は、早い・・・。しかし、よく、俺のこんな声で、よく、俺のこんな体格・顔で驚かない、な。
友達、なんて言葉が脳裏をよぎった。

・・・こんな俺でも、友達、できるのだろうか?


「そこの男の子たちーっ!暇?遊ばない?」


・・・風鈴花と俺の事か?俺も友達なんかになってもいいのだろうか?
昔のことを思い出す。過去は好きじゃない、歩いてきた道は黒かった。もう取り返しのつかない所まで行ってしまいそうで。こんな今日のような灼熱地獄よりもっともっと、ずっとずっと、苦しかった。


「あたしパトリシア!パティって呼んでね。」
「ご飯、あるんなら、行く。」


風鈴花は行ってしまうのか。少し寂しい気分になる。友達、できそう、だったのにな。
俺は背を向けて歩き出した。声で誰かを怖がらせたくない、そろそろ旅の続きでも、
「そこのキミもだよー!一緒に遊ぼうよ!」

・・・今、なんて?
俺も遊ぶ?冗談じゃない、話せない人たちとどうやって遊べと。
じゃあもういっそ、嫌われてしまおう。


「・・・ゼラース。こんな俺には近づかない方がいい。」
「ゼラース君っていうのね!遊びましょ。よろしく!」
「・・・ゼラ、ほんとは、ゼラースだった」


・・・まさか。夢じゃないよな。頬をつねってみる。いつも通り、痛い。
喜ぶべきなのか?19年間、ずっと人と一定の距離を保ちながら旅してきた。友達は、欲しくないと言えば嘘になる。ゼラ、なんて呼ばれることをどんなに夢見てたか知れない。みんなと遊びたい、そう思うのに体は上手く機能しない。いつも俺はかやの外だった。




「・・・ゼラと、呼んでくれないか。」




二人は笑顔で、「うん!」と頷いた。


昼、灼熱地獄にて。友達ができた、最高な日だった。

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初!リク小説になります。
パティちゃんがちょっとしか登場してないだとか、風鈴花くんの口調がいまいち把握できてないだとか、ちょっと色々直したいところがあるので近々別物もうpします。・・・多分。

# by yorukemo | 2010-07-09 15:08 | 小説もどき/ととけも
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